祖母

お葬式も滞りなく終わり、普段の生活が戻ってきました。祖母は兄弟もみんな亡くなっていたので、お葬式には兄弟の息子や娘達が来ていた。最期のお別れの時、母がつめたいおばあちゃんの顔を触りながらわんわん泣いていて、それを見て、ああ本当にもう二度とおばあちゃんにふれることも話すこともできなくなるんだ、と認識しました。それまではなんとなく現実感がなかったんだけど、痴呆で私のことがわからなくなっていても、生きているということはすごいことだったんだな、と思った。お骨拾いの時もまったく現実感がなかった。自分の母を亡くす、というのはどういう気持ちなんだろう、とあれからすごく不思議に思う。今もおばあちゃん家に行けば居そうな気がするし、明日もまた母はおばあちゃんの面倒を見に行くような気がするんだけど、そこにはもう誰もいなくて、そこに住む予定の母の一番上の姉から、荷物を早く出せと言われているのが現実で・・・。
日曜に、おばあちゃん家に行って、そういやおばあちゃんの顔は仏壇の写真を見れば懐かしむことはできるけど、おばあちゃんの声ってもう記憶の中にしかないんだなぁと思って、わしは自分の母は、動いてる姿と声を生きているうちにいくつか録画しておこうと思った。

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